人材業界は10年以上いてながくなりましたが、実は最初はITのアウトソーシング会社に入社したんです。一番の就職氷河期でいきたいところにはいいところで落ちてしまって、受かったところに入ったというのがあるのですが。そして、大手新卒あるあるだけど、内定者研修でほぼ配属先が決まって、コールセンターに配属になりました。選べなかったんです。
コールセンターでは正社員なので管理の方。若干23、4歳で自分よりずっと年上のスタッフさんをマネジメントしなきゃいけないし、受電率というのも厳しく言われていて、ある意味重い仕事でした。

人材業界に行こうと思った理由はその経験が結構大きくて。ちょうどお客様の合併が続いたりしていた時期で、人が欲しいってことでしょっちゅう新人さんが入ってくるんです。雇用形態もバラバラ、契約社員さんもいっぱいいて。
人が入って来るということは、新人さんが入ってくるということ。でも教育の体制が何もできてなかったんですね。それで、教育をちゃんとプログラム化して、いつまでに電話に出られるようにするっていうのをちゃんとやったほうがいいんじゃないですか、と言ったら、やってみて、と言われて教育を担当するようになったんです。
新人さんが入ってくると業務はお休みして、座学とか隣で対応を聞いたり、とにかく新人を電話に出せるようにしていました。でもそうすると、課題がわかる。この人はすぐ辞めちゃうな、とかこの人は続けてくれそう、とか。

でもそういうことがわかってくるのに、新人の採用には関われませんでした。本社が一括で採ってくるので、新人さんが「メールだけじゃなくて電話も出るんですか?」みたいに把握してないこともありました。
そういう意見はかなり出して、在籍の最後のほうには同じスーパーバイザーのリーダーが採用後の配置には加われるようになりました。それからは入ってくる人も少しイメージをして仕事場に来てくれるようになったんですね。

笑顔の素敵な向井さん

でもその場で自分の将来的なキャリアは見えなかったのです。会社自体、離職率も高い会社で。教育をやるなら採用からやりたいという気持ちになってきました。それで、紹介する方になりたい、というイメージは当時からありました。
そこを退職して2社目に入ったときに、いきなり人事に入るのは難しそうだから、採用・教育の経験を得ようと思ってコールセンターでアルバイト採用をさせてくれる会社に転職しました。

そこは他社のコールセンターにスタッフを派遣する仕事もしていました。その時に当時勢いがあった派遣会社と競合みたいな形で一緒になる機会があって、自分のところでは限られたスキルしか提供できなかったけれど「いいなー、そういう人も在籍しているんだ、持ち駒多くていいなー」って。(笑) ネタが一個しかないのが悔しかったんです。

それで次に総合人材サービスの大手派遣会社に転職をします。その会社は雰囲気も理念も評判も良かったし、創始者の方も女性で、女性が作った会社、というところもいいな、と思いました。

 

 

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