僕が今強く感じるのは、変化が当たり前の時代になったということ。
日本人の価値観だと、「生活が維持できること=安定」が重要視されがち。確かに重要なんですけれど、昔と今の安定は違う。今は変化できないと安定できないと思いますし、普遍的に安定と言えるものなんてないと思うんですよね。
極端に言うと「この国はかわらなきゃいけない」と思っていて、で国が変わるということは日本人が変わらなければ変わらない。「いいかげんに早く変わろうよ」という気持ちはあります。
その時にポイントになるのが、自分の経験価値観とか既成概念の引力はすごく強いなぁ、ということなんです。引きずられてしまうイメージです。
「普通」こうだから、「常識的」には、「今までこうだったから」、というのはインパクトがあってつい、引きずられてしまう。でもそれはまさに高度経済成長の安定の象徴である会社があったからこその話で、今は会社の在り方も違う、ものの売り方が変わる、働き方が変わる、人生が変わる、周りがどんどん変わっていくのに、対応しなきゃいけない。
変化とは、新しいことや自分と異なる世界と向き合う必要を伴います。そのときに、新しい世界に向かって進んでいけるか、引力に引きずられちゃうのか、は大きなポイントで、知らなかった世界に向き合って手を結んでいくことができなければいけないと思う。
それをできるようになるには自分で考えなきゃいけない。自分の価値観と照らし合わせて自分が望むことと新しいものとをうまく折り合いをつけていく。どう働くかどう生きていくか自分の人生に何が大切かを、サラリーマンも考えなければならないですし、学生の時から考えていく必要があるんじゃないかと思います。
自分が本当に何を望むのか、という考えを持つこと自体、あまり歓迎されないという現状もまだまだあって、「自分がおかしいのかもしれない」という葛藤を感じる事もあります。その時は「それでも自分の考えは合ってる」と思います。「でも、今この人には通用しないんだな」って。それに加えて「この人に通じさせるためのスキルがまだ自分にない。この人の考えを変えられるようになるにはもっと勉強しなければ」と。そして次のチャンスを狙うんです。
人生の選択肢が人に決められちゃうともったいない。その人のベストな選択肢は他人では選べないと思います。だからこそ、自分が見られる範囲のすべての選択肢を見たいというのがあるんですよ。その中からその時その時のベストなチョイスをしていって、最終的にはたどり着くのかな。
その間に自分はこうなりたいんだ、というのが見つかったら、それは幸せですよ。やっぱり。でもまあ、果たして全ての人がそこにたどり着けるとは限らないですけどね。
たどり着けなくても幸せな人生はいつでもピックアップしていきたいと思っていますね。
静かな声と穏やかな口調、繊細な表情で語られる熱意。自分の思いは正しい、これは重要なことだ、と自分の価値観を大切に信じ守って、また一方で学び実証し、さらに確信を深めて「自分で選ぶ幸せ」を求めていく飯島さん。
今の社内で行う活動を「完全に自分のため、自分に向いている」お話されましたが、もっと自由になろう、変わってこうよ、と強いメッセージがその奥にポッと光って見えるように思いました。
本当の幸せというものはきっと「なる」ものではなく、自分のお気に入りの棚を自分の好きなコレクションで飾るように、選んで拾って創っていくものなのかもしれないなぁ、と改めて感じることができました。
飯島さんの棚にはこれからもたくさんの宝物が飾られ、素敵な景色になるんだろうな、と私たちもそれをまた見せていただける日を楽しみにしています。
飯島さんに聞いた 10年後、20年後のセルフイメージ