留学から帰ってきてから、創成期の食品専門店を展開している会社に入社して結婚までの7年程勤めました。急成長する企業の姿を目の前で見せてもらって、すごく面白かったです。
そこではまず店舗でのイベントを手掛ける部署にいました。最初のうちはゼロからのスタートでした。そのうち後輩ができて育成も始まって。今のイベントづくりの基礎はそこで培いました。

でも、1年も経たずに偉い立場になってきて・・・慣れてくると出たくなるタイプ(笑)。なんか違うな、と感じて店舗の店長になりました。小さい店舗の立ち上げや現場でスタッフ育成に携わりました。接客スキルもそこでさらに身につきました。誰にでも合わせられる話術とか、そういうスキルを若い頃に鍛えられたというのは大きかったですね。
それに加え、結局責任者になるとほぼクレーム対応なんですよ。若いときにそれを一通り経験したので、今何やっても怖くないというか。肝っ玉は据わりましたよね。

世田谷ワーキングマザーの会のメンバーのみなさんと。

マネジメントについてもその仕事ですごく学ばせてもらいました。数字の管理や部下育成、逆にこてんぱんに言われることもあったけれど、「常にここにとどまっているわけじゃない。私はこれから切り開いていくんだ、今はその過程だ」という思いはいつも持っていました。

 

 

結婚を考えるようになって、接客業は基本的に年末年始もお休みがない業界。結婚するなら続けられない、自分でそう思うってことは、辞める時期なのかもしれない、という思いもあり、退職しました。そういう仕事で、子育てしながら仕事するイメージというのも、持てなかったですね。
でも働き続けるつもりではいました。学生の時、塾講師や家庭教師のアルバイトをしていたので、次は学習塾に勤めたいと思っていたんです。それで、学習塾を経営する会社に入社して先生のサポートや親御さんの対応をしていました。
入社するときに「育休を取って働きたい」と言ったら「その制度がないから作ってください」と言われて入社して、実際に制度を作ったんですよ。私が取得1号で、今は2号が育休復帰していて、3号、4号と続いているのでよかったなぁと思っています。

イベントの企画、顧客やお客様への対応、育児休暇制度の整備など、ひとつひとつの経験が今の東さんのお仕事に残らず活かされています。「慣れてくると出たくなる」とおっしゃいますが、それは「修得するとまた次の習得を求める」ということなのかもしれません。

 

 

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