苦手意識があったから向き合って、模索して、そして見つけた輝き


今でこそ、2人のお子さんを育てて、子育てに直結するお仕事を展開している東さんですが、実はこどもが苦手だったそうです。しかし、それだからこそ、今のお仕事にたどり着いた経緯がありました。 

子育てもしてみたいという気持ちもありました。ただ、昔から子どもがあんまり得意じゃなくて。それで、子育てに対してすごく不安だったんですね。
それで、入籍もこれからという段階から子育てセミナーに通いだしたんですよ。その頃はまだプレマタニティみたいのは全然いなくて、どこに行っても「お子さん何歳ですか?」と言われる(笑)。まだ入籍もしていませんって。
でもその経験があって「あ、私やっと子育てできるかな」っていう覚悟ができました。

 

生後4か月の次女さんと。「今は子どもがすごくかわいい!」と東さん。

子どもを育てるなら生活環境も整えたいと思って世田谷に引っ越してきたんです。その後間もなく妊娠して、待機児童がすごく多いなどという世田谷の子育て事情を知ったんですね。引っ越してきたばかりで友達もいなくて。たまたま母親学級で親しくなった方が保育園事情にとても詳しい方ですごく助かりました。たった一人の友達がいてこんなに助かるのに、それが何人かいたらどんなにいいだろう、と感じたことが今の活動に繋がっていますね。

 

その頃から、自分の育児に役立つかもと思い、子育てセミナーで出会ったISD個性心理学、子育てカウンセラーの資格の勉強を始めました。
その後自分で制度化した育休から復帰しましたが4カ月で退職しました。時短で働いていたので、思うように仕事ができなかったことと、育児と仕事とのバランスや、働き方について見直ししたくなったんです。
ここからは少し模索する時期になるのですが、並行していくつか起業のためのコンサルティングを受けるうちに、「どうして子育てのことをやらないの?」と言われて、どうしてやらないんだろう?って(笑)。子育てのセミナーをやってみようかなって思って、それがほんの1年半前。ここまで激動の1年半でした。その間にもう一人子どもも産みましたしね。

打てば響くような的確で間を置かない受け答えや、シンプルに整然とお話される様子は、とてもクレバーな印象の東さんですが、「ちょっと違うかも」「肌感覚で」といった直感的なひらめきに従う部分もお話の中にたくさん出てきます。 

直感的なところはあるかもしれないですね。ただ、ISD個性心理学でいうと私は動きを止められないタイプではあるのですが、過去回想のタイプでもあるのです。過去をみつつその経験をもとに先に進むというか。

人生で経験したものはどこかで必ず役に立つ、絶対無駄はないと思っています。
紆余曲折して、人と話せなかった時期もあって、だから苦しい人の気持ちもわかる。子育てにも苦手意識があったから、苦手な人の気持ちもわかるし自分がダメな母親なんじゃないかと思う人の気持ちもすごくわかります。そもそも、自分が自分の子育てをよくしたいからこういう仕事をして、学び続けたい、というところもあるんです。それをシェアして幸せになる人がいればいいなって。

ワーキングマザーの会は船橋の代表に声をかけていただき、世田谷にまだなかったのでやってみようと思って始めました。地域コミュニティですが、その中で実際に働くママの声をたくさん聞くうちに、新しい働き方のサポートや雇用を生み出したいという気持ちも芽生えてきました。個人的に、子育てを大切にしながら働く今の時代に合った雇用創出にも挑戦したいと思っています。

 

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