学んで、発信して、広げて、自分の強みにつなげていく

市全体でもワークライフバランスに積極的に取り組まれていることもあり、やりたいこともやれる職場環境であるそうです。今は個人の活動として「アキヤカフェ」のリーダーとして積極的に動かれていますが、その内容は、仕事も個人活動にも相乗効果をもたらす理想的なワークライフバランスの形となっているようです。

市街地開発担当の部署にいる時に、いろいろ勉強していく中で、開発というのは簡単に言うと今あるものを壊して新しい建物を建てて、という手法ですが、なかなか簡単には進まないものなんです。そんな中、自分はせっかちなんで、例えば何か違う方法とかスピード感のある方法のまちづくりがないのかなぁと思うようになったんです。

そんな時に国のセミナーで『リノベーションスクール』というのを紹介されたんです。公務員コースもあるよって。どこでやるのですか?と聞いたら北九州でした。
でも行かずに後悔するのは嫌だったし、何か「最後の」とか書いてあるし、行ったんですよ。3泊4日で、とにかく濃かったです。

僕自身は公務員コースでしたが、内容は「公務員のリノベーション」。リノベーションや活用に関する基本的な考え方プラス、公務員の役割や考え方とかをみっちり叩き込まれました。本当に基本的なところで「公務員って目先の業務だけこなす、業務員になっている人が多いが、とにかく自分でまちに出ないとどうしようもない」と。色々学んで、気持ちもあったまっていたんで、せっかくだからまちに還元してみようかな、と思ってちょっと始めたのが『リノベーションまちづくり部』というグループです。

リノベーションまちづくり部』は、ゆるくリノベーションまちづくりを勉強する会みたいなもので、まちの部活みたいなイメージです。そこで勉強会を2回やって、リノベ通信というのも月に1回くらい書いてfacebookの非公開グループで発信していました。

その活動は自分のアウトプットの場になっていてすごく良かったのですが、問題は自分が実践者じゃないことでした。実際にやったことがないのに、知識のようなものを発信しても説得力がないな、と思っていました。
そんな時に、勉強会に来てくれていた方から「空き家あり」とだけメッセージが来たんですよ。詳しく聞いてみると「利用可能なアキヤがあるのでプレーヤーになる可能性がある人に声をかけています」となって。それがアキヤカフェのスタートですね。
発信していくって大事だなって思いました。

『リノベーションまちづくり部』の活動や勉強会で、地域に興味ある方が多いな、という実感も持っていました。でもリアルな空き家の活用、となると実際にオーナーさんがいて顔も見られますし、中途半端なことはできない。その中で自分のやっていることが最終的に実プロジェクトに結びついたら、ひとつ、まちのノウハウになるなと。
そういう感じでまずは会議に参加して、「とりあえず空き家を開けてみるのはどうですか」と発言したら、「とりあえずやってみるか」となって、というのが始まりです。

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