「楽しいは正義」笑いながら未完を生きる
~何者でもない、ゴールもない、ずっと未来へつなげるシゴト~

 

たなかちとせ さん

団体職員、らふproject主宰
世田谷ワーキングマザーの会理事
せたがや未来会議発起人

新卒でテレビ番組の制作会社に就職。ADとして多忙な日々を送る。その後、Webデザインを学び、Webディレクターとして携帯電話サイトのWebディレクションや、テレビ制作現場に特化した人材会社でWebディレクションの傍ら新卒社員や派遣社員のエージェントも経験。その後、テレビ局の関連会社にてドラマのWebサイトのディレクションを経験。
2016年に長男を出産し、育休中に「一人プロジェクト」らふprojectを立ち上げ、地域で「お母さんを笑顔に」するための活動を開始。
現在は一般社団法人 地域・人材共創機構の職員として働きつつ、自身の活動を展開している。

 

 


地方創生と地域活動、仕事と活動のいいカタチ

インタビューに伺った日は、たなかさんの主宰する「らふproject」のワークショップの日でした。一般社団法人でのお仕事の傍ら、精力的にご自分の活動も展開していらっしゃいます。今のお仕事や、そのスタイルについてお聞きしました。

団体自体で兼業を推奨しているので、こういう日はお休みではなくこういう活動も仕事の一部として団体職員の仕事中に自分の活動もさせてもらうケースもあります。団体の事業テーマが「地方創生」で、「都市と地域の垣根をなくす」ことをミッションに掲げていて、私としては都市部にいても地域コミュニティがあり、課題もあるということを他の地域にも伝える立場でもあります。
自由度は比較的高いですがもちろん、自己管理も必要です。上司とコミュニケーションを取りながら。これは仕事として、これは自分の活動、と管理しています。

地域・人材共創機構は、2011年の東北復興のために日本財団の中で立ち上がった事業で、東北復興のために人集めをしたい、その集めた人たちが行う復興事業自体もキャリアとできるような仕組み構築のためのものでした。その後、だいぶ復興の事業も落ち着いてきたところで、他の地域での台風被害や熊本や北海道の地震もあり、災害は日本全国で起こり得る、といことから、タイトルが「WORK FOR 東北」から「WORK FOR にっぽん」になりました。

コンセプトは同様で、災害支援活動をそれぞれのキャリアにすること。さらに、災害支援の活動を経て、復興した後もそこに定住したり移住したりしながら自分のキャリアとして地域活動をきちんとキャリアとして積んでいくことの支援を目指したものです。
日本財団としての事業は2016年までで終了したのですが、当時加盟していた地域から取り組みは続けたいという声もあり、別団体として始まりました。
新たに、災害だけでなく地域の課題解決を扱う「地方創生」というテーマにして、さまざまな地域が繋がり、さらに都市と地域の垣根をなくすことで、地域の課題解決を通じ個々人のキャリア構築や企業と地域の繋がりを作っていけるような「新しい地方創生」の形を共創していくという取り組みを展開しています。

私は2018年8月に入職しました。
長男を出産してそれまで勤めていた会社に復職して1年程勤めての転職でした。
転職を考え始めて、求人広告を見て応募したんです。NPOや社団法人系に特化した転職サイトでたまたま見つけて、「地方創生」というと移住定住というイメージが先行しがちだけど、そうではないかかわり方が都市部に居ながらでも、本業を持ちながらでも、地域とかかわることができる。その時の「地域」というのは日本全国、自分の地元も含めて地域だ、という考えを推奨している団体だったので、考え方として自分にちょうどいいかもしれないと思ったのです。
育休中から、プロボノを経験したり、一人プロジェクトである『らふproject』を始めたり、地域団体に参画したりと地域での活動を開始していたので、地域活動を支援するということについて学びたいな、と思っていたタイミングだったのもあります。
勉強させていただこう、という気持ちで入職させてもらいました。

 

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