自分の性質や力を活かすには

育休の取得、娘さんとずっと一緒にいられた経験がとても大きかった、とおっしゃる市川さん。お子さんが産まれる前と後では意識が全く変わったそうです。

極論を言ってしまうと、仕事を通じて何かを成し遂げたいということはないのです。今何をやりたいかというと、育児。子どもたちの方を向いていたい。そうはいっても理想と現実があって。育児を達成していくための手段としての仕事だと思っています。

今は生活スタイルとか、自分が持っている強みというものが仕事でも活かされているので、本当にラッキーだと思います。働き方も環境面も上司の理解も、ここにきてやっと整いつつあり、テレワークも普通に行われている。私自身、朝保育園の送りで厳しい時間はスカイプでの会議参加を認めてもらっています。整ってきて使える環境にあるので、最大限に活用させてもらっています。

妻はほんとうに働くのが好き。たらればの話で、宝くじが当たったらどうする?と聞いても、「働くに決まっているじゃん!」と言うんですね。珍しい人だな、と思っていたのですが、どうやら社会の中でもそういう方が大半だというようなことも聞きました。(笑)
でも私はそうでもない。子どもと遊んでいる方がいいですね。自分にとって働くことは、子どもの将来のためや生活のためということが大きいと思います。

でも、どうせやるのだったら、やりたいこと、自分の力を活かせるとこにしたいということは思っています。社内でも積極的に発信していますね。自分のやりたいことや強みといったことです。
例えば派遣の営業だったらこのくらいしかできないけど、企業向けのチーム運営だったらこれくらい成果上げられる、と具体的に示します。そして、それを上司が認めてくれているという関係性がすごく大きいと思っています

そういうことも子どもが産まれてからですね。それまではオンオフの区別もあまりなく、「仕事いやだなー」と思いながらやっていたところがあるかもしれません。
子どもをもって今、責任感がでてきたのかと言われたらわからないけど、環境がすごく変わったというのは大きかったのだと思います。結婚前は特に無意識に、奥さんは仕事もするけど家のことや子育てもしてくれるものだろう、と思っていたのだと思います。当たり前ですけれど、もちろん、そうではなくて。

妻が「ひとりじゃ無理」とちゃんと発信してくれて、一緒にやってみる。育休で子どもと過ごしてみる。そういう中で意識はすごく変わりました。
実は妻も「育休なんかとって会社大丈夫かな?」とは少しは心配していたらしいです。でもいざとなったらやめればいいか、と思っていた、と。(笑)男前な妻なんです。

 

 

もともと子どもにはあまり興味がなかったのに、今となっては「ひな人形は片付けない!目の黒いうちはお嫁にやらない!」とおっしゃる子煩悩パパの市川さん。
人生のステージの変化で、働くということや仕事についての考え方も変えられることになったよい例と思わずにはいられません。それは、「変化によってこうやらざる得なくなった」という形ではなく、変化によっておこる新しい経験を体得したことで、ご本人の中の層が増し、今ご自身でも「強みを活かせている」とおっしゃる結果になっているのだろうと感じました。
宝くじに当たって仕事を辞めたい人は少数派らしい、と教えていただきましたが、本当に人の考え方はそれぞれ。市川さんのように、それも「活かせる」環境で在りたいものです。

 


 

市川さんに聞いた 10年後、20年後のセルフイメージ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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