常に新しい自分を求めて 目の前には次のステージが
今、大きなターニングポイントにいる気がする、とおっしゃる金入さん。それはお仕事の形態だけでなく、新しい自分になっていく転換期でもあります。
今はアウトドアイベントの会社と、女性のキャリア支援の会社、それと子供とか若い人たちに学校ではない学びの場を提供するNPOと、大きく3つの仕事が主なのですが、どれも面白そう、自分がやりたいことと近いな、と思って始めました。
趣味と仕事が近くなってきたような感じがしていますが、それでいいと思っています。これから取り組んでいきたいな、頑張りたいな、と考えていることとも自然とリンクしているのです。
例えば、NPOの活動では個人にフォーカスをするんですね。私も経験した、社会人が高校生に自分のキャリアについてプレゼンするイベントでの私の仕事は、そのスピーカーと一緒にプレゼンを作っていくのです。よいプレゼンを作るためには、その人にフォーカスして、よりその人の良さや今までのキャリアの変遷が伝わりやすくするようにじっくり付き合っていく必要があります。
これまではそこまで個人にフォーカスする仕事をしてこなかったので新しい自分への挑戦として、頑張りたいと思っています。
幼稚園や保育園でのアウトドアの仕事でも、真剣に子どもたちの思いに入り込まないとうまくいかない。親身になって真剣に向き合わないとダメなんですよね。
自分もそういうことができる人になりたいな、という気持ちと、実際にそうなるべきというフェーズに来ている、という思いが強くなっている。そういう意味でも今は結構大きなターニングポイントだと思っているのです。今まで積み上げたスキルは通じるけど、それだけでは通用しない。皮を2枚くらい破らないとうまくいかないだろうと思っています。
私はいろんな人たちが集まるのがすごく好きなんです。つながりのない人たちが集まって、一つの目的に向かって何かして。それで仲良くなったり、いままでにないコミュニケーションがうまれたりするのはすごく素敵なことだなと思っています。
今地元調布の里山で行っている「かに山冒険くらぶ」も発端はそこで、普段話す人達とは違う人と話す機会が持てるといいと思っています。
私は、子ども達にとってもそれがいいことだと思っていて、小学校のコミュニティ、習い事のコミュニティ、があるかもしれないけど、そこにもしかしたらかに山のコミュニティが加わる。いろんなコミュニティに所属している方が、しんどくなった時に切り替えが利くかな、と思うのです。
いじめとかいろんな問題もあるけれど、こっちではこうだけどこっちではまたメンバーも違って自分の役割も立ち位置も違って新しい自分でいられるとか。そういう場所をたくさん作りたいし、何より自分にとっても、そうしたいと思っているのだと思います。
一番うれしいと思うのは、私がしたことで誰かが新しい気付きを得たという時です。世界が広がったり、考えの幅が広がるきっかけになること。
私自身も、それをいつも求めているからなんでしょうね。
「人には強要しないけれど『働かざる者食うべからず』という気持ちが強い。働くことは当たり前のこと。空気みたいなもの。負担はあるほうがよくて、何もないとつらい。本当に回遊魚なんだと思う(笑)」とお話してくださった金入さん。確かにすごいスピードでキャリアを変化させつつ、常に挑戦を続けているように感じます。挑戦によって鍛えた自分自身は、何かのため、誰かのため。「私は自分がやりたいからさ」というのは、金入さんからよく聞く言葉なのですが、それだけでは決してない。子ども達の未来、自然や環境、関わっていく人たちのこと。たぶん傍から見ると大急ぎで、いろいろな事柄の「ために」なることを考えている人。金入さんはそんな人でではないかな、と思っています。これからの様々なフィールドでのご活躍、応援しています!
金入さんに聞いた 10年後、20年後のセルフイメージ